役に立つ館内マップに、作品に対する詳しい解説。実際に現地訪問される方はもちろん、「絵ってよくわからない」「西洋美術史って難しい」と感じておられる方も楽しく学べる書籍です。
引用元:『モナ・リザ』
マンガでわかる ルーヴル美術館の見かた
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マンガでわかる ルーヴル美術館の見かたYahoo!
マンガでわかる ルーヴル美術館の見かた- 監修 : 有地 京子
- 編集 : 青い小鳥アート研究室
- イラスト : 田渕 正敏
- 出版社 : 誠文堂新光社
- 発売日 : 2019/12/3
- 単行本 : 223ページ
- ISBN-10 : 4416619901
- ISBN-13 : 978-4416619902
効率良く回りたい方に
入門書として最適な一冊。
「作品数が多過ぎて、何から観るべきかわからない」「どういう順番で観たら良いかわからない」のならば、ぜひ。
この本には「ルーヴル美術館マップ」が載っています。
ルーヴル美術館はドゥノン翼・リシュリュー翼・シュリー翼と三つのエリアに分かれています。
全エリアを早足で駆け抜けるも良いのですが、できれば効率良く回りたいものです。
初めて訪れるなら、『モナ・リザ』『ミロのヴィーナス』『サモトラケのニケ』は押さえたい。
『モナ・リザ』以外のレオナルド・ダ・ヴィンチ、フェルメール作品は観ておかなきゃ。
でもとにかく広く、展示数が多い。
名品の数々に圧倒され、時間に追われ、ぱーっと流して終わってしまうかもしれません。
それだと、もったいないですよねえ。
美術館マップの掲載ページでは、「効率重視なら」「絵画史重視なら」と回る順番の提案もあり、これはとても親切ですよ。
巻末には館内のカフェ紹介、用語集、西洋絵画年表、美術館へのアクセスや開館時間などの案内も載っています。
旅行の荷物は少ない方がいいに決まっていますが、できれば、この本は持って行くことをお勧めします。
参考になるマップ付きだし、そんなに重量もないですしね。
私が行く時は持って行きますよ。行きの飛行機などで読んで予習するつもり。
今後国内で開催されるルーヴル美術館展のためにも、一冊持っているといいと思います。
この本には非常に多くの情報が詰め込まれています。
私が好きなのは「コラム」。私が知りたい情報ばかり載っています。
親しみやすいイラスト、マンガでの解説で、「あんまり美術って馴染みがないんだけどなー」という人にとっても取っ付きやすいのでは。
「あの大きな絵、なんて言う絵だっけ」といった大雑把な情報でも大丈夫。
ルーヴル美術館収蔵の有名どころが56点掲載されていますので、載っている可能性大なんじゃないかな。
本書では、それらの作品の見方、背景、仕掛けについて詳しく解説されています。読み応えも充分です。
旅行用・美術展鑑賞用だけでなく、西洋史や西洋美術史を学ぶ方にもお勧めできます。
Column 1 「フォンテーヌブロー派の原動力にも! ルネサンスとバロックの狭間に生まれたマニエリスム」で紹介
引用元:ピエタ
フォンテーヌブロー派、フィオレンティーノの『ピエタ』も掲載 鏡を手に化粧するヴィーナス(フォンテーヌブロー派)
Column 2 「あの王女マルガリータの肖像画も ルーヴルのベラスケス作品はどれも工房作 !?」で紹介
引用元:『王女マリー・テレーズの肖像』
ルイ14世に贈られた肖像画 ルーヴル美術館版『王女マリー・テレーズの肖像』(ディエゴ・ベラスケス)
Column 3 「忘れられた巨匠 甘く切ない世界で再び脚光を浴びるドラローシュ」で紹介
引用元:『若き殉教の娘』
まるで歴史の一場面を目撃しているような… 『殉教の娘』『エドワード5世とヨーク公』ドラローシュの歴史画(ドゥノン翼
静かに流されていく殉教の乙女の絵 ポール・ドラローシュ 最後の作品『若き殉教者』
Column 6 「ルーヴルの美しくも珍しい彫刻 時を越えた共演『眠れるヘルマフロディトス像』」で紹介
引用元:『眠れるヘルマフロディトゥス』 Sailko CC-BY-3.0
この像を観るならシュリー翼へ ボルケーゼ・コレクションの有名古代彫像(ルーヴル美術館シュリー翼)
こちらもどうぞ ルーヴルにあるボルケーゼの『眠れるヘルマフロディトゥス』